
頭痛、ひざ痛、首痛や腰痛など原因がわからないのに痛い…
そんな痛みに悩んでいる方はいませんか?
現在長引く痛みに悩んでいる人は2,000万人もいるそうです。
その痛みの謎の原因を突き止めて痛みを改善してくれるのがペインクリニック。
今回の健康カプセルゲンキの時間ではペインクリニックの最前線を徹底リサーチし、痛みの真犯人や痛みにつながる生活習慣などについて紹介されました。
ペインクリニックの最前線
ペインクリニックについてお話を伺うのは、
横浜市立大学附属市民総合医療センター麻酔科ペインクリニックの医学博士・北原雅樹先生。

北原雅樹先生は痛み治療のスペシャリストです。
ペインクリニックとは?
ペインクリニックとは痛みの原因をいろいろな角度から追求して治療の方策を立てるところだということ。
他の医療機関で特定できない痛みを診察し、改善してくれるとのことです。
痛みの真犯人は?痛みの原因の見つけ方
ペナルティのヒデさんは長年(30年)腰痛に悩まされているということでしたが、
これまでの医療機関では原因がわからず、ペインクリニックで実際に見てもらうことに。
まずは問診から
問診票は23ページにも及ぶもので、
質問の数はなんと200以上!
痛みに直結すること以外にも生活習慣についての質問もあるそうです。
そしてこの問診票を元にしてヒアリングを行います。
原因不明の痛みの原因は筋肉にあり?
北原雅樹先生によると、医療機関に行って痛みの原因は何もないと言われたら、痛みの原因はまず筋肉にあるそうです。

ヒデさんの場合、
太ももの筋肉が硬くなって収縮していたので、
腰回りの筋肉が常に引っ張られる状態だったようです。
これが腰痛の原因のようですね。
北原雅樹先生によると、若い時にスポーツしていた人がやめると筋肉が硬くなってしまうそうです。
ですから筋肉の柔軟性を高めることが重要になってくるということです。

筋肉をほぐすにはやはり、ストレッチが効果的だということ。
睡眠時無呼吸症候群の可能性も
十分に睡眠を取れないと筋肉や脳は休むことができないそうです。
通常は痛みが脳に伝わるとセロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が放出されて、痛みの経路を遮断するので、
ちょっとした痛みでは苦痛を感じなくなっているそうです。
しかし、熟睡できないと、脳が休まらないので脳が痛みを遮断する成分が十分に放出できなくなってしまうので痛みを感じやすくなってしまうそうです。

ヒデさんの場合、毎日お酒を飲むのでいびきをかいて寝ていることから熟睡できてない可能性があるようです。
自分のいびきで起きてしまうといった場合には、
睡眠時無呼吸症候群の可能性もあるということ。
睡眠時無呼吸症候群になると、眠っていても十分に脳を休ませることができないため、痛みを感じやすくなってしまうそうです。
半年でひざ痛が劇的に改善
半年でひざ痛が劇的に改善したという静岡県に住む山口さん(65歳男性)が紹介されました。
3年前から階段の上り下りも不自由になるまでの痛みで、
整形外科では変形性ひざ関節症と診断され、
ヒアルロン酸注射もしたものの、
一時的には痛みが治るものの、根本的には解決できなかったということ。
ひざ痛の原因となった生活習慣
そこで北原雅樹先生の元へ受診。
寝酒を飲むという生活習慣について聞いた北原雅樹先生は、
「寝酒は睡眠の質を落とすのでやめてくれ」と言ったそうです。
山口さんは寝る前に日本酒を3合程度飲むのが日課になっていたということですが、
寝酒をやめた時点でぐっすり寝られるようになり、
減量も合わせた結果、半年でひざ痛が劇的に改善したということです!
北原雅樹先生によると、寝酒は眠りには落ちやすくなるものの、
アルコール分解物のアルデヒドが、眠りを浅くしてしまうため、睡眠の質が落ちてしまうということ。
どうしても飲みたい方はを睡眠までに時間をおけばいいそうで、
目安としてはアルコール10gに対して約1時間ということ。
アルコール10gとは、
-
・酎ハイならコップ1杯
・ワインならグラス1杯
・ウイスキーなどの蒸留酒ならシングルの水割り1杯
というのが目安になります。
参考:https://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/houkoku/dl/100222i.pdf
食べ物の組み合わせで痛みになる?
赤ワインとブルーチーズの組み合わせで片頭痛?
同時に赤ワインとブルーチーズを食べるとごくまれに頭痛が起きてしまうということ。
これは、赤ワインのポリフェノールやブルーチーズに含まれている チラミンが血管を収縮させるために起こる症状だと考えられているそうです。

実際に北原雅樹先生の頭痛の原因がそうだったということ。
グルテン不耐症
北原雅樹先生は、外食でイタリアンか中華を食べると決まった時間帯(日曜の夕方)に背中や首回りに痛みがあったり、調子が悪いことに気づいたそうです。
そして思い当たったのが「グルテン不耐症」という症状。
グルテン不耐症とは、ピザの生地や餃子の皮など小麦粉に入っているグルテンに対する反応のこと。
グルテン不耐症の方は、グルテンをとると小腸の粘膜が炎症してしまうため、栄養素を吸収しにくくなってしまい、いろいろな不調が起こってしまうということです。
そこで、北原雅樹先生は3週間グルテン含有食品をとることをやめたところ、すごく調子が良くなったそうです。
腰痛の原因は神経障害性疼痛?
眞弓さん(23歳女性)は、学生の頃から腰痛に悩んでいて、
病院で検査を受けたものの、骨や筋に異常がなく原因不明だったそうです。
そして北原雅樹先生の元へ。
廃用症候群
北原雅樹先生が疑ったのは廃用症候群といって、
筋肉を適切に使ってないことが原因で足腰に負担が起こってしまう症状だと思ったそうです。
ですから初めは適切な運動を行うことを勧めたということ。
しかし目立った改善は見られず、2回目の診察へ。
神経障害性疼痛
実は眞弓さんは昔、手術した盲腸の跡のツッパリ感や不快感があったそうですが、
これは神経障害性疼痛といい、手術で神経を切ってしまうことによって、そのあとで痛が残ってしまう人が5〜10%といるそうです。
神経障害性疼痛では、痛みを察知した周囲の筋肉が慢性的な緊張状態になるので、それがさらに他の筋肉にも伝わってしまい、
関係ない部分の痛みになってしまうということです。
半信半疑ではあったものの、眞弓さんは処方された神経痛の薬を1年ほど服用した結果、手すりがなくても階段の上り下りができるまでになったそうです!
まとめ
生活習慣を変えることでひざ痛を改善した山口さんですが、
「人生が180度変わった」と喜ばれていましたね。
ここで重要なのは手術や薬ではなく、生活習慣を変えたことだと思います。
というのも、生活習慣を変えることで良くなるのはひざ痛だけでなく体のこと全般ですからね^^
・腰痛についてはこちらも参考になります
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